社会保険労務士受験に
ゼロから始めて一発で合格しよう
資格取得を決意したけど、どのように勉強に取り組めばいいのか
わからない方へ送る法律別の学習方法

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労働者災害補償保険法

労基法、安衛法と、順に勉強を進めてきた初学者の方が、いざ労災保険法にとりかかると、「おや?なんかこれまでと勝手が違うぞ??」と首をかしげることがあるかもしれませんが、それは不思議なことではないんですね。

何故かって?法律の名前をよ〜くみてください。そう、勘のよい方はもうお気づきのことと思いますが、労災保険は読んで字のごとく、「保険」法なんです。
これが労基法や安衛法との決定的な違いです。
ですから、まず、「保険とはなんぞや?」をきちんと理解しておかないと、労災保険の本質はつかめない、ってなことになりかねません。
そこで、まずは「保険」についてお話をしておきたいと思います。

社労士試験においては、一般的に、この「保険」のことを、広い意味で「社会保険」といいます
また、狭い意味では、労災保険や雇用保険(後述)を「労働保険」健保や厚生年金を「社会保険」ということもあります。まぁ、どちらにせよ、基本的な考え方は同じです。この社会保険をひらたくいうと、
「元気で働けるうちに保険料を支払っておいて、いざ働けなくなる事態に陥ったら、保険給付をもらって助けてもらう」
というシステムなんです。ですから、労働者保護のために使用者に一定の規制をかける労基法とは性格も内容も思いっきり異なるのです。
ですから違和感を感じても当然なんですね。
これを踏まえたうえで、労災保険法の学習方法を考えていきましょう。

適切な学習方法for択一式

@

まずは細かいことは気にせずに、基本書を通読する

  前述のとおり、初めて学習する「社会保険」ですから(注)、細かい規定、保険給付等々、一読で100%理解するのは無理があります。最初は多少わからないことがあっても気にせずに、読み進めていくことをお勧めします。後から見返すと、結構さらっと理解できたりすることも多いものです。意地になって理解しようとすると、結局疲れてしまって挫折、なんてことになりかねませんからね。

注)労災保険は社会保険の1つ、であることにかわりはないんですが、ちょっとほかにはない特徴があるんです。そもそも、「社会保険」の大原則として、「保険料の負担者と保険給付を受ける者は同一の者」なんですが、労災保険の場合、保険料は事業主が全額負担、保険給付を受け取る者は事故にあった労働者なんですね。このポイントが一般的な社会保険とは異なるのです。ここではこのくらいにしておいて、後は学習を進めていく中で確認してみてください。

A

ルールをしっかり押さえよう

 

労災保険は読んで字のごとく「保険」なんです。ですから、
@どんな事故が起きたときに、Aどんな保険給付を、Bどのくらいもらえるのか?さらに、Cその手続には何が必要で、Dいつまでに、Eどこに請求しなければならないのか?」ということが事細かに決められています。
常に、この@〜Eを意識しながら学習を進めていくとよいでしょう。

B

勝手な想像はやめましょう

 

Aにおいて「どんな事故がおきたときに」保険給付がもらえるのか?を意識しましょうとお話しました。これを社会保険では「保険事故」といいます。
ちなみに労災保険の保険事故は、「労働者の業務上又は通勤による負傷、疾病、障害、死亡等」とされています。
ここに初学者が陥りやすい落とし穴があるんです。

「労働者Aさんが、会社にむかう途中、携帯電話をかけながら自転車をこいでいたら、車にぶつかって大怪我をした。これは保険事故に該当するか?」なんていう事例を「勝手に想像して」、保険給付はもらえるんだろうか…?と悩みだしてしまうんですね。

の気持ちはよ〜くわかります。だって、過去問をみると、実際に「○○という事例がある。これは通勤災害に該当するか?」なんていう出題があるんですから。
ついつい、いろんな事例を「勝手に」想像してしまうんですね。

でも考えてみてください。試験の出題事例は、社労士試験の試験委員が勝手に想像してつくったものなのでしょうか?その答は「否」です。
実はこの事例、「過去に起こった事例について、『このように判断しましたよ』という結論、すなわち『通達』からの出題」なんです。

ですので、実際に起こっていない「架空の事例」についてあ〜だこ〜だいっても、それは意味がないんです。では、どうするか?ここでは「通達の根拠」に主眼を置くことが適切な学習方法といえます。
「こういう考え方に基づいて、こういう判断がなされた」ということに注意するのです。
通達から出題された場合、多くの受験生はその通達をみたことはないでしょう。
で、あれば、「おそらくこう判断されるだろう」という「根拠」を見つける必要がありますよね。
これを普段から意識しておくのです。

C

被災労働者の状態を意識しながら保険給付を学習しよう

  保険給付の種類はたくさんあります。療養補償給付、休業補償給付はたまた療養給付、休業給付…おまけに名称もよく似ています。
これらを効率よく、かつ、性格にマスターするには、次の点に気を付けて見てください。
 

(i)

保険事故の原因は?
    労働者が事故にあったのが業務上の事由なのか、通勤によるものなのかで、保険給付の名称は異なります。キーワードは『補償』、という言葉ですね。あくまで原則論ですが、業務災害は○○補償給付、通勤災害は「補償」という言葉は含まれません。
 

(ii)

被災労働者の状態は?
   

現在、治療を受けている」⇒治ゆ前保険給付
「完治した」又は「障害や後遺症は残ったが、もう治療は必要ない」
⇒治ゆ後保険給付
、ということになります。

 

(iii)

残念なことに、死亡した⇒死亡に関する保険給付
  というように、労働者の状況により、支給される保険給付がことなります。実際には、1人の労働者に複数の保険給付が支給されることが多いですが、その組合せとして、可能なもの、不可能なものがあります。それを理解する上で、この区分はとっても重要なのです。
D 特別支給金にご注意
  ひらたくいってしまえば、「特別支給金は保険給付ではない」ということです。
労働福祉事業(詳しくは基本書でお勉強してね)として支給される特別支給金と保険給付の取扱いの違いは、これまでに多数、出題されていますので、大原則の「保険給付ではない」ことを前提に、比較しておきたいですね。
名称が保険給付にそっくりなので、混乱しやすいところです・・・

労災保険法は、試験の難易度からいえばさほど難しいものではありません。「保険」なので、ルールさえきちんとおさえることができれば得点が見込めます。択一式試験に関しては、過去問を中心とした基本事項をしっかりマスターしたいですね。

適切な学習方法for選択式

@ 何はなくとも条文を中心とした学習を
  ここ数年、選択式(記述式(平成11年以前)を含む)の出題パターンは、条文をそのまま抜き出して、重要事項を空欄にする、というとてもシンプルなものばかりです。

でもね、「な〜んだ。それなら簡単だね♪」なんていっている余裕はありませんよ。
何故なら、「簡単ならみんなが高得点」なんですから。
したがって、「まず救済措置(注)は見込めない⇒ミスは絶対に許されない。どんな手段を使ってでも(不正はもちろんダメですけどね)、3点は死守」。これが絶対条件となります。

たまたま押さえていない箇所からいきなり出題されてしまうと、それだけでアウト!なんてことに。ですから、選択式対策については、条文を中心として、十分すぎるくらいしっかりこなして置く必要があるのです。

(注)基本的に、選択式試験の足切りは3点(5点満点中)です。ただし、問題が難しすぎて、受験生全体のデキがあまりに悪いと、ときに足切りラインが2点に下がることがあるんですね。これがいわゆる「救済措置」です。
ちなみに、平成15年は選択式で4科目も救済措置が講ぜられました。ここからも、いかに近年の選択式試験の難易度が高いかが伺い知ることができます。でもね、けっして怖がる必要はないんですよ。「適切な学習法」を実践していけば、少なくとも上位8〜9%の方と同じ実力は身につくんですから!!

A 条文だけで十分か?余裕があるならいろいろと…
  さて、@のほかに、余裕があるようなら(是非ともつくって頂きたいものですが…)条文以外の内容についても学習しておくのもよいかな、と思います。
といいますのも、平成15年の選択式試験、労災保険法は、100%条文からの出題とはいいきれないものだったんですね。
こういった問題を事前に予測することはまず不可能なんです。
では、合格者はどのように解答を導き出したんでしょうか?おそらく、「労災保険法の趣旨から考えれば、これしかないだろう」と、「確信のある第六感(?)」で解答したのでしょう。暗記型の勉強ばかりしていると、こういった「イレギュラーな出題」に対応しづらいものですので、あくまで中心は条文なのですが、それ以外にも、「労基法と労災保険法との関係」、「労災保険法の趣旨」といったことにも目を向けられるとよいですね。

こんなことをいうと、「どうすればいいの?」ってなことになりますが、そんなに大げさなことではないんです。テキストに「制度趣旨」なんて記述があれば、その内容をしっかりおさえておくことが大切なんです。
また、労基法との関係についても、難しい文献を開く必要なんてありませんよ。
そもそも労災保険法の制定の過程(これも大抵、テキストの冒頭に記載されています)を押さえておくだけで、不思議と解答できるものです。

これらを上手く組み合わせることにより、「適切な学習方法」が確立できることと思います。ただし、あくまで優先順位はしっかり守りましょうね。労災保険の選択式に限れば、出題頻度が高いのは条文を中心とした問題なのです。

 

インターネット社労士法令集『Sha-ra-run』 活用法

択一式、選択式ともに、基本事項、条文からの出題が多いことを考えれば、

条文を掲載している『Sha−ra−run』が多いに活用できます

条文で確認したい人の横断集」があるのも結構うれしい♪条文をチェックしていくと、どうしても他の法律とごちゃ混ぜになりがちなもの。そんな箇所もしっかりチェックできますし、手続関係の規定もフォローしていますよ。詳しくはHPをご覧下さいませ。

労災法の目次をちょっと覗いてみる?】

 


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最終更新日:17/01/16

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